スポンサーリンク
食材の切り方
料理をするうえで避けては通れないのが食材を切るということです。
人参1本が食卓に出たらそれはウサギの餌です。
人間的で文明的な料理をするには、まず切るということを覚えなければなりませんね。特に、レシピでよくある「拍子木切り」とかの、用語を含めた基本的な切り方をここでは説明していこうと思います。このブログのレシピ中にも解説なく唐突に出現するので、知らない人は覚えておいた方がいいと思います!
野菜の切り方編
薄切り
食材を薄く切る切り方。ベーシックなので考えなくてもイメージ通りです。厚く切ると厚切りになります(笑)。薄切りと厚切りの境目は、3mm位?
くし切り
厚切りをする際、丸い食材でのみ出来る切り方。同心円状に切るように包丁の刃の向きを変える。トマトなどでよくこんな切り方をしますね。
輪切り
その名の通り、食材を「輪」の形に切る切り方です。
多少例外はありますが、断面が円形になるものでこの切り方をします。
切り方としては、食材を指定された厚さでそのまま切っていくだけです。指定がアバウトな場合、薄めで「1㎜」、厚めで「5㎜」くらいを想像すればいいと思います。細長い食材の場合は、指定がない限り断面積の小さい方を切っていきます。
半月切り
輪切りの発展形ですね。輪切りではそのまま切っていたものを、一度半分に(細長いものであれば縦に)切り割ってから、切った断面をまな板と合わせて輪切りと同じように指定された厚さで切っていきます。切ったものの断面が「半月」になるためのこの名がついています。厚さ感覚や切る断面の基準は輪切りと同じです。
いちょう切り
さらに半月切りの発展形です。半月切りのさらに半分、輪切りから言ったら1/4に割ったものを切っていく切り方です。基準も輪切りなどと同じ。切ったものの断面がイチョウの葉っぱに似ているからこの名がついています。
斜め輪切り
これも輪切りの発展形ですね。ただし細長いものを切る場合にしかこの切り方はありません。輪切りが食材に対し直角に切っていたとすると、こちらは食材を鋭角に切り、断面を細長くする切り方です。
この切り方をするのは、だいたい3通りの場合です。
1、切っているものの質量を厚さを変えずに調整する。
人参などのように1本で太さが違うものを、同じ厚さで切りつつ質量を同じにできます。火の通りを均一にしたいときに使います。
2、飾りとして使う。
細長くなった断面は葉っぱなどに似るので、飾りとして使うことができます。
3、他の切り方につなげる。
さらに違う切り方にするときに、一度この切り方をすることがよくあります。以下で紹介します。
千切り(線切り、繊切り)
みなさんがこの切り方を聞くとまず思いつくのが「キャベツの千切り」ではないでしょうか。キャベツなどの葉物の千切りの場合はただ薄く細くなるように輪切りと同じように切っていくだけです。
ただ根菜などの厚さや太さがあるものの場合は、一度薄い輪切りなどにしたあとに千切りにしていく必要があります。
また、細長いものの場合、ただ輪切りにしても長さが捻出できないため、そこで必要になる切り方が斜め輪切りです。
人参やキュウリなどの細長いものを千切りにしたい場合は、一度斜め輪切りに切ってから、細長く切ると線状の千切りになります。
みじん切り
こちらは意外かもしれませんが、千切りの発展形と言える切り方です。細く切った千切りを、長さに対して直角に細かく切ったものです。
さらにもっと細かくしたい場合は、包丁の切っ先の峰(刃の付いていない方)に左手を置き、たたくように切っていきます。
また、みじん切りと聞いて皆さんがすぐに想像する「玉ねぎ」の場合は、
1、お尻のヘタは取らず、頭と根っこだけを切りおとして皮をむく。
2、縦半分に切り、玉ねぎの断面をまな板と合わせ頭が自分に向くように置く。
3、ヘタのところまで切らないように薄切りにしていく(玉ねぎは切り離れない)
4、玉ねぎの頭を右に向け(右手に包丁を持っている場合)薄切り(薄い半月切りのイメージ)にする。するとみじん切りになる(ヘタまで切ってしまわないように)。
となります。
ネギのみじん切りは、縦に切れ目を入れてからやると、簡単にできます。
拍子木切り
拍子木とは、二つの拍子木を打ち合わせて音を鳴らす楽器(?)のようなもののことです。相撲を見ているときに「カンカン」となる音や、今ではもうあまり見かけませんが「火の用心」の巡回をするときに打ち鳴らしているものが拍子木ですね。
イメージが付かない場合は、超ぶっとい千切り、と乱暴に言うこともできます。
1、まず長さを決めて、その長さに切ります。
2、太さの1辺と同じ厚さで縦に切ります。
3、同じ厚さでさらに縦に切ると、細長い立方体になり、拍子木切りとなります。
さいの目切り
さいの目、とはサイコロのことです。つまりサイコロ状に切るってことですね。切る物の形によりますが、たいていは一度拍子木切りにします。
サイコロ1辺と同じになるような太さの拍子木切りにしたあと、さらに同じ厚さで切っていくと求める大きさのさいの目になります。
あられ(霰)切り
さいの目切りの変形版です。さいの目切りを細かくして、あられのようにしていることからこの名前です。切り方はさいの目切りと同じですね。
(人参があられ切りです)
短冊切り
七夕で願いを書く短冊。その短冊です。拍子木切りの発展形、というよりは変形といえます。
拍子木切りの最後の段階で、薄切りにすると短冊切りになります。
乱切り
断面がいろいろな角度に乱れている切り方です。
細いものを切る場合は、包丁を持っていない方の手で縦に持ち、くるくると回転させながら、求める大きさをイメージしながら斜めに切り落としていきます。
太いものを切る場合、そのまま同じように切ってもいいですが、小さくしたいときは一度縦に切り割って細くしてから同じように切っていきます。
ざく切り
これは葉物のような薄かったり細かったりする食材でのみ使う切り方です。
適当に、ザクザク切ります(笑)。
そぎ切り
刃を斜めに寝かせて、断面を広くとる切り方です。ポイントは左側から切る(包丁が右手の場合)ことです。画像のように切ります。
刺身を切るときや、肉を大きく見せたいときなどに使う切り方です。
小房分け切り
ブロッコリーなどの房になったものを、ひと房ずつに分けて切る切り方です。
クルクルとまわしながら、一番外側の房を切り分けていきます。
するとこうなります。
ささがき
基本的にはゴボウですることが多い切り方です。
鉛筆削りの要領で、ゴボウなどの先端をまな板の上に置き、くるくると回しながら包丁で薄くそいでいきます。
面取り
野菜などを煮込むときに、煮崩れしないように角を取る切り方です。直角の角をなくすことで、煮込んでいるときに鍋や具材同士がぶつかってそこから形が壊れるのを防ぐことができます。
肉の切り方編
肉をひらく
特に鶏肉などでよく使うやり方です。
厚さが不均一な肉の場合、火の通り方も不均一になって調理が難解になります。それを防ぐため、最初から厚さを均一にします。
包丁の刃をまな板と水平にし、肉の薄い部分に高さを合わせて厚い部分を横に切っていきます。最後まで切ってしまうと離れてしまうので、途中で止めて、本のページを開くように肉を広げると、均一な厚さになります。
ミンチ(ひき肉)
ひき肉はスーパーに売っていますが、普通の肉でも自分でひき肉にすることはできます。やり方としては、とにかく細かく切って、最後はたたくように切ります。
自分でやるメリットとしては、肉感を残してジューシーなひき肉にすることができることです。
魚の切り方編
基本のうろこ取り・内臓取り
三枚おろし
魚のさばき方は解説が長くなりましたので、別記事で解説しております!
こちらをお読みください!
これができれば自炊マスター!魚のさばき方解説
画像を付けて細かく魚のさばき方を解説しております。自炊をしている人の中には魚をさばいてみたい方も多いと思い、三枚おろしの他に5枚おろしと、小さい魚をさばくときのやり方も載せてみたので、これを読めば大体の魚がさばけます。
イカのおろし方
イカをおろす機会はもしかしたら魚よりあるかもしれませんね。知ってて当たり前…と思われて知らなかったら嫌ですから、しっかりと覚えておきたいところです。
こちらも長くなりますので、こちらの記事で解説しております。
イカのさばき方解説
じつは魚よりもさばく機会が多いかもしれないイカのさばき方をこちらで解説しちゃいます。丸ごと買って解体すればほとんど捨てるところは出ないので、自炊の経済的にもとてもお得!イカのレシピを使うときはぜひまるごと使いたい!
まとめ&心強い助っ人
いろいろな切り方を紹介しましたが、やっぱり自分でやるのは面倒くさいという人には、調理器具を使うのがおススメです。
千切りや薄切りは100均などで売っているスライサーで事足りますし、もっとこだわりたい人は、フードプロセッサーやミキサー、ブレンダーなどを使ってしまえばいいです。今の時代、できない切り方はほぼないですから。
そんな調理器具はこちらの記事で紹介していますので、よろしければ覗いてみてはいかがでしょう?
自炊を究極的に手助けしてくれるアイテムたち
フードプロセッサーや電気フライヤーなど、自炊を便利にするだけでなく、新しい世界を切り開いてくれる究極のキッチン家電たちをご紹介します!必要かどうかではなく欲しいと思ったら手に入れるのがベスト!
次は「食材の保存方法」です。