料理をするときに使うものと言えばいくつかありますが、「鍋」もそのうちのひとつですよね。
使わなくても料理をすることができるレシピはありますが、やはり基本的に料理と鍋は切っても切れない関係であることは確か。
料理をするためには「鍋」を用意することが必須と言えます。
皆さんも、料理をするのならまずは鍋を用意しましょう！
と言っても。
では一体どんな「鍋」を用意すればいいのか。
実は世の中にはたくさんの種類の鍋があります。
どんな食材を料理するための鍋なのか、どんな方法で使う鍋なのか、どんな料理を作るための鍋なのか。
これらの違いによって鍋にも様々なものが存在しますから、どんな「鍋」を用意すればいいのか、分からなくなっちゃいますよね。
というわけで今回は、料理に使う「鍋」の種類をご紹介し、皆さんにぴったりな鍋を選んでもらえるように用途別に分けていこうと思います！
用途別・鍋の種類と選び方！
もしこれから一人暮らしや、家で料理を始めようかという人は、当然鍋も用意しなければなりません。ですが、最初から専門的な鍋や高級な鍋を用意してもちゃんと使いこなせるのか怪しいものですよね。
ですからまず言いたいことは、初心者は鍋の種類にこだわる必要はない、ということです。まずは無難な鍋を使い、自分の料理の具合を確かめてからでも、鍋のこだわりを持つことは遅くありません。
初心者にお勧め・雪平鍋
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こちらの記事でも初心者が揃えるべき調理道具としてご紹介しています。
まずは使いやすい雪平鍋で料理の感覚をつかむのが私のおすすめです。
そうして料理に慣れてきて、もっとちゃんとした鍋を使ってみたい、そう思ってきたら、ついに鍋にこだわりを持ってみましょう！
ここからは、
１、材質
２、形
３、大きさ
この３つの大きなカテゴリーに分けて、それぞれの用途別に紹介していこうと思います！
用途別・鍋の材質
鍋と一言で言っても、その材料はたくさんあります。用途別に適した材質を見ていきましょう。
炒めるなら鉄・チタン・フッ素（テフロン）加工
鉄
鉄は熱に強く、高温で一気に炒めたりする場合に適している。また油との馴染みが良いので、熱を加えて油と馴染ませれば食材が鍋にくっついたり鍋肌に焦げ付いたるすることも少ない。
また強度が強く、安価であるため、多少乱暴に使っても大丈夫だという点でも炒めるなら鉄素材がおすすめ!
錆びやすいのが欠点だが、炒めるという用途で使っている限り常に油でコーティングされるので、その点でも炒めるという用途におすすめ。
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チタン
熱に強く、油馴染みもそこそこ良いのは鉄と同じ。
チタンはこれに加えて酸に強く錆びにくく、さらにとても軽いということが特徴。
炒めるにはうってつけの素材だが、熱伝導率が悪く普通の火力では全体を温めづらいということと、なによりも高価であることが欠点。
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フッ素（テフロン）加工
鍋の材質というよりも表面加工の事。傷付きやすく高温に弱いという鉄とは真逆の性質を持つため、一見炒めるには向いていないように思えるが、焦げにくく材料が鍋にくっつかないのが最大の特徴のため、油を使いたくなかったり弱火でジックリ炒める場合にはおすすめ。
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焼く、揚げるなら鉄、銅
鉄
炒める場合と同じく、熱に強く油馴染みが良いという点で焼いたり揚げたりするなら鉄素材。
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銅
熱伝導率が最高に高く、油馴染みが抜群に良いため焼くという作業に向ている。これは揚げるという作業にも言えるが、熱伝導率が高いということは温度変化が激しいということなので、揚げ油の温度管理は少し難しいのでプロ向けか。
また欠点も多く、アルカリや酸で腐食する、傷つきやすい、高価であることが挙げられる。その為、使える食材には制限があり、また調理時以外は清潔に保つことが求められる。
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茹でる、煮るなら銅、アルミ、ガラス、琺瑯（ホーロー）
銅
熱伝導率が高いという点で、温度ムラが出ずに均質に食材を加熱することができるので、銅は茹でたり煮たりすることにも適していると言える。
ただし反面、熱伝導率が高い分、火加減などが難しく、プロ向けの素材とも言えるので注意しよう。
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アルミ
実は鉄の次によく使われている鍋素材。
熱伝導率が高く錆びないため、水分を使って茹でたり煮たりする作業に向いている。
安価で軽いというのも魅力の一つだが、腐食しやすかったり焦げ付きやすかったり傷つきやすかったりする柔いやつなので、取り扱いには注意が必要。
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ガラス
ただのガラスではなく耐熱ガラスの事。
熱伝導率が非常に悪く、なかなか加熱しずらい素材だが、時間をかけてしっかり熱を伝えることができれば、保温性に優れるため火力を微調整する必要なく煮込むことができる。
また、金属でないため、金属鍋特有の金属臭や物質の溶け出し、臭い移りや腐食などの心配が全くないという点も茹でや煮込みに向く理由でもある。
ただし、ガラスなので重く割れやすいので気を付けて。
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琺瑯（ホーロー）
フッ素加工と同じく表面加工の一つ。表面にガラス質を吹き付けたもののことを指す。
ガラスの良いところはそのままに、素材（ベース）となる鍋で衝撃への弱さなどの欠点を補っているのが特徴。
煮物や、じっくり炊きたいジャムなどを作るときにおすすめ。
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用途別・鍋の形
鍋が多種多彩な理由は、作る料理や使う素材ごとに適した形の鍋を作ってきたからです。専門性の高い特殊な形の鍋も加えるときりがないので、ここでは、一般的にも使えそうな用途の鍋を中心に取り上げてみました。
油を使った炒め物をするならフライパン・中華鍋
フライパン
片手で使うことを前提に作られている片手鍋。「フライ」とは英語で炒める（ソテー）という意味で、炒めることを前提に作られている鍋である。
中華鍋
底が球形になっているフライパン。底が平らなものよりも熱が均一にいきわたりやすく、少々の使いにくさに目をつぶれば優秀な鍋。
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大量に炒めたいときは外輪鍋
鍋の直径が大きく、逆に高さがなく浅めの鍋。底が平らで、鍋のふちも平らなのでしっかりと蓋をすることもできる。
鍋そのものが厚手に作られているので、保温性が高い。
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少量茹でたり煮たりしたいときはシチューパン
深型の片手鍋のこと。普通の鍋（雪平鍋基準）よりも多くの水分を入れることができ、しっかりと蓋ができる形状であることがほとんど。
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大量の湯で茹でたり煮たりしたいときは寸胴鍋
寸胴鍋は大きな円柱形の鍋。底が平らで、深さが直径と同等以上ある。そのため見た目以上に容量があり、また深さがあるため、大きなものでも調理できる。
パスタを茹でるためのパスタ鍋もこの寸胴鍋の部類。
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しっかりと煮込み料理をしたいときは両手鍋
深さのある取っ手が両手ある鍋。煮込むときの鍋と言えばこれ、と言える。比較手に手に入れやすく、素材も様々なものがあるので、とりあえずこれを持っていればしっかりと煮込み料理ができる。
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ジックリと煮込みたいときは半寸胴・寸胴鍋
寸胴鍋
両手鍋の一種でもある寸胴鍋。基本的に厚手に作られていることが多く、鍋内の温度変化が緩慢なため、弱火でジックリと煮込むのに最適。
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半寸胴鍋
半寸胴鍋とは寸胴鍋の半分の深さのもののことを言う。単純に小さな寸胴鍋ということなので、調理する容量に見合うならば半寸胴鍋を使った方が良い。
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蒸し料理をしたいときは蒸し鍋か、タジン鍋
蒸し鍋
下段に水を張り、上段の底が穴開きになっていて、火にかけて水が沸騰すると上段に蒸気が充満し、上段に置いたものが蒸されるという仕組み。蒸す時の基本的な鍋。蒸すという調理は意外と専門性が高く、こういった特殊な鍋を使わないと調理が難しい。
ちなみに蒸し器として有名なのが「せいろ」であると思われるが、あれは下に湯を張った鍋があり、その上に乗せる形で使うことで蒸し鍋と同じ構造を得ることができるというもの。
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タジン鍋
日本では比較的新しい鍋で、もとはモロッコの伝統的な鍋。詳しい説明は省くが、特殊な形状の蓋が食材から出た水分を逃がさず、また密閉調理することができるので、水を使うことなく中の食材を蒸し焼き状態にすることができる。つまり無水蒸し鍋と言える。
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グリルするならグリルパン
グリルと言えばバーベキューなどで焼き網を使って香ばしく焼き上げることを指す。普通のコンロでは難しい調理法だが、それを可能にするのがこのグリルパン。厚手のフライパンだが、なべ底に線状の突起が敷き詰められているため、この上で肉などを焼くと網で焼いたのと同じ焼き方をすることができる。
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時短調理したいなら圧力鍋
普通の鍋とは少し違いますが、密閉できる蓋が付いていて、発生する蒸気を調節することで鍋内の圧力をコントロールできる鍋。圧力が上がると水の沸点も上昇するので、圧力と熱の両方から食材を加熱することができる。
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揚げ物をしたいときは揚げ鍋
揚げ物をする専用に作られている鍋。直径が小さく、逆に深さがあるため、大量の油を使わなくてもしっかりと揚げ物をすることができるように作られている。
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用途別・鍋の大きさ
大きさによってできる作業内容にあまり違いはありませんが、料理をする場所や作る料理の量によって適切なものを選ばないと邪魔になったり入りきらなかったりしますよね。
今回は家庭で使うことを前提に、一回に作る食数（人数）に適した大きさを見ていきましょう。
一人用
雪平鍋 ２０㎝
フライパン ２４㎝
中華鍋 ２６㎝
片手鍋 １８㎝
両手鍋 ２４㎝
半寸胴 不適
寸胴 不適
揚げ鍋 １８㎝
タジン鍋 １８㎝
圧力鍋 商品による
二人用
雪平鍋 ２０㎝
フライパン ２６㎝
中華鍋 ２８㎝
片手鍋 ２１㎝
両手鍋 ２４㎝
半寸胴 不適
寸胴 不適
揚げ鍋 １８㎝
タジン鍋 １８㎝
圧力鍋 商品による
三～四人以上
雪平鍋 ２２㎝
フライパン ２８㎝
中華鍋 ３０㎝
片手鍋 ２４㎝
両手鍋 ２６㎝
半寸胴 ２７㎝
寸胴 不適
揚げ鍋 ２２㎝
タジン鍋 ２２㎝
圧力鍋 商品による
これ以上の場合は上記の数字を参考にしてみればなんとなくわかる、はず（汗）
また、「用途別・鍋の形」項の場合と同様に、一般的に使う用途があるであろう鍋を中心に抽出しているので、もちろん他にもたくさんの鍋がありますが、ここでは割愛させてもらいます!
あなたが必要な鍋は、これだ!
ここまで解説してきました、
１、鍋の素材
２、鍋の形
３、鍋の大きさ
これらを順番に、あなたが必要としている用途に照らし合わせていけば、最終的にあなたが必要としている鍋にたどり着いているはずです!
どの鍋が優れていて格好いいというものではなく、使う用途に沿った鍋を揃えることが、鍋にこだわるということなのです。
ぜひこの記事を参考にしてもらい、あなたが求めている鍋に出会えれば料理に携わる私もうれしいものです!
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