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美味しい手作りチョコへの道1・まずは奥深いチョコの歴史を知る

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自炊が楽しくなる話

皆さんはチョコレートを作ったことはありますか?

例えば誰かの誕生日に、例えばクリスマスに、もしくは最も多い出番はバレンタインデーでしょうか。

市販のチョコを溶かして形を変えるだけから、しっかりとチョコレート菓子を作るまで、いろいろとその難易度に違いはあるでしょうが、

でも、チョコレートそのものを作ったことはありますか?

ないですよね(笑)

そもそもチョコレートって何なのか知っていますか?

実は、チョコレートの歴史はとても古く、そして長いのです。そしてその歴史は、チョコレートをおいしく食べようとした人間の試行錯誤の歴史でもあります。

チョコレートの歴史と、その作り方を知れば、きっと皆さんが手作りするときにも役に立ち、美味しいチョコを作れるようになることでしょう。

ということで今回はこんなお話。

奥深いチョコの世界を知ろう!~チョコに魅せられた人間の歴史編~

皆さんはチョコレートは好きですか?

季節や時期に関係なく、普段からチョコレートは身近にあります。子供から大人まで、好きな人も多いですね。

板チョコレートは種類も豊富、チョコレート菓子はもっと多いです。チョコを使ったケーキもたくさんあり、世界各国で食べることができます。安く買えるチョコから、超高級チョコまで、とにかく多種多様なチョコレートが存在するのが今わたしたちが生きている世界です。

なんか、そうやって考えるとチョコレートってすごいな、って思いませんか?

でも、実は本当にチョコレートってすごいんですよ?

チョコレートがあまりにも身近にありすぎて、あまりその存在にすごさを感じない人もいるかもしれませんが、実はチョコレートはとても奇跡的な食べ物で、更にその取扱いも難しい食品なんです。それでも人々はチョコレートを美味しく食べようと試行錯誤してきたのですね。

バレンタインともなれば、自分でチョコレートを作る人もいるのではないでしょか。その時のためにもぜひ、チョコレートへの理解を深めておいて損はありません。そうでない人も、奥深いチョコレートは知ればとても面白いですよ。

チョコレートの起源

チョコレートを知るためには、まずはチョコレートの始まりを知る必要があります。

いつ、どこで、どのようにしてチョコレートは生まれたのか。

今チョコレートが世界中で愛されている理由も、すべてはそこが始まりなのですから。

嗜好を超える神の飲み物・それがカカオ

これはチョコレートという食べ物ができるよりも前のお話。

チョコレートの原料が「カカオ」という植物の種子であることは皆さんご存知ですか?

この「カカオ」は、チョコレートができるよりもずっと昔、紀元前の頃から人々の間で重宝されていたのです。

場所は中米、マヤ文明などが存在したあたり。現在のメキシコの辺りになります。この辺りでは紀元前2000年ほどから、カカオは人間の手で使用されていました。

ただしそれは食用としてではなく、宝石や貨幣と並ぶ貴重品として扱われていたといいます。

「カカオ」は中米から南米にかけて栽培されていましたが、その生育は難しく、流通量は非常に少なかったのですね。

やがて人々はカカオを食べるようになりますが、最初は現在のチョコレートの原料となっている「カカオ豆」を食べていたのではなく、そのカカオ豆の周りの果肉を食べていたといいます。

カカオ豆を食べるようになったのは、偶然に起きた山火事によりカカオ豆が自然に焙煎されて良い香りがして食べてみたことが始まりだとか。

16世紀ごろには、カカオ豆をすりつぶして、香辛料(唐辛子など)や香料(バニラなど)を加えた飲み物が登場します。

ただし、いつの時代でも貴重なものであったカカオですから、当然この飲み物も大変貴重で、飲んでいたのは当時のアステカ帝国の皇帝モンテマス。

お菓子というよりは薬として飲まれ、モンテマスは不老長寿の薬としてこのチョコレートドリンク(当時はチョコレートという名はなく、苦い水という意味のエクソコアルトと呼ばれていたといいます)を、黄金の盃で一日50杯飲んでいたとか。どんだけ長生きしたかったんでしょうね。

まぁ、本当に不老長寿の効果があったわけではありませんが、疲労回復や栄養補助など、実際に元気になる効果はあったようです(これは現在のチョコレートでも同じですね)。

そのため、当時の人々からは「神の飲み物」として信仰を集め、それを飲む皇帝に絶対の地位を与えていたわけです。

カカオ、ヨーロッパに渡る

そんなカカオが、ついに外の世界にもたらされたのは1519年、メキシコに遠征したスペインのフェルナンド・コルテス将軍がアステカ帝国を征服した際に、カカオの効果(不老長寿や疲労回復)の着目して母国に持ち帰ったことが始まりです。

当初はスペインにおいても大変高価であったことから他国はおろか一般大衆にも広まることはなく「秘薬」として扱われていましたが、やがて他国に流出し、一般大衆にも広がり、薬から「お菓子」へ、長い年月をかけて広まり変化していきました。この間約300年かかったと言いますからびっくりですね。

ココアの誕生から食べるチョコレートの誕生へ

薬としてのカカオはまだ苦い「薬」でしたが、やがてこれに砂糖やミルクを加えて「お菓子」にするという発想が生まれ、甘い嗜好品に生まれ変わります。しかし最初はまだ、飲むチョコレートにするためには様々な工程を必要としたり、まだまだ苦みも残る面倒くさい飲み物でした。

これを急激に進化させたのが「ヴァン・ホーテン」親子です。

1828年、彼らは、カカオからカカオバターを取り除き、ココアパウダーを抽出、それを利用した飲み物「ココア」を開発したのです。

ヴァンホーテンのココア、今でも有名ですよね!

さらに、この工程で生まれたカカオバターは、1850年頃、食べるチョコレートを誕生させます。そうなんです、ここまで出てきたチョコレートは全て「飲み物」。ここでついに固形の食べるチョコレートが誕生するんです!

そしてその後も度重なる改良が積み重ねられ、甘くくちどけの良いミルクチョコレートへと進化し、さらにその進化は今も続いていると言えるでしょう。

カカオの苦みは人々を魅了する

もともとは苦かった飲み物であるカカオがなぜこれほどまでに人の手によって進化を遂げることができたのか、私は不思議でなりません。

しかも薬として進化をするのではなく、今ではとても甘いお菓子として進化を遂げているのがなおさら不思議です。

今現在においても、カカオの加工はとても複雑な工程を要します。そんな複雑な工程を、長い年月をかけてでも発見してきた人々は、それほどまでにカカオをおいしく食べたかったということになります。

健康的にも優れた効果がありますし、もともとお金のように高価なものであったから人は自然とそれを欲した、というのも理由にはなるのでしょうが、

私が思うにカカオの苦みには、人間を惹きつける魔力のようなものがあるのではないでしょうか。そしてそれが甘みと交わったとき、唯一無二の嗜好品が生まれることを人間は見つけてしまった。

だから人はチョコレートを愛し、さらに上のおいしさを求めるのです。

さて、歴史を知った皆さんは、チョコレートへの興味を強くしたことでしょう。

そこで次は、チョコレートを「カカオ」から作る工程を詳しく解説していきたいと思います。

美味しい手作りチョコレートへの道2・カカオ豆からチョコを作る
美味しい手作りチョコは誰もを幸せにします。だったらできるなら、とってもおいしいチョコを作りたいですよね。その為にも、チョコがどうやってできるのかを知っておくと、チョコレートの扱い方がわかるかも!?

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