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七夕で食べるべき料理はなぜ「そうめん」なの?

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自炊が楽しくなる話

七夕とは、織姫と彦星の物語にちなんで、天の川に短冊で願いをかける行事です。皆さんもご存知の人がほとんどではないでしょうか。

七夕の由来の詳しくはこちらの記事で解説していますが、

みんなはどのくらい七夕を知ってる?七夕の由来の基本!
7月7日は七夕です。これは五節供のひとつに数えられて、短冊に願いをかける行事であると同時、厄払いの行事でもあること、ご存知でしたか?今回は知ってそうで知らない七夕の話です。

七夕は旧暦でいえばお盆にもあたり、その季節の厄を払うために設定された「五節供」のひとつでもあります。

今回はそんな厄払いと願掛けの二つの意味を持った七夕で、どんな食べ物を食べればいいのかを考察していきたいと思います。

七夕で食べるべき縁起の良い食べ物!

七夕で食べるべきもの…

って、この記事のタイトルですでに「そうめん」と言ってしまっていますが、もちろんそればかりではありません。

まずはそうめんを含めて七夕で食べるべき食べ物をいくつか見ていきたいと思います。

ちらし寿司

もはや厄払いの時に食べる定番料理と言ってもよい縁起の良い食べ物です。

ちらし寿司の何がどのくらい縁起がいいのかは、こちらの記事で紹介しています。

thhps://watatycooking.com/cookingreport-29/

とにかく縁起の良いとされる食材をふんだんに使ったのがこの料理なわけで、厄払いの意味もある七夕に食べないわけにはいきません(笑)

竹にちなんだ食べ物

七夕では願い事を書いた短冊を竹や笹に飾って祀りますよね(竹と笹は厳密には違う植物ですが、どちらも七夕で用いられることが多く、意味合いもどちらも同じなので、今回はまとめて竹とします)。

なぜ竹なのかと言えば、竹は古来より神聖なものとしてとらえられていたからです。その理由には、

天に向かってまっすぐ伸びる神秘性

葉っぱの殺菌(厄除け)効果

などがあり、七夕以外でも、竹は神や精霊が宿る「依り代」としてもあがめられてきた歴史があります(かぐや姫も竹から生まれますよね!)。

そんなわけで儀式に竹を使うようになったのは自然の成り行きだったのではないでしょうか。

そして食べ物にも、竹や笹を使った料理が良いとされています。

笹でいえば「笹団子」
竹でいえば「竹の子料理」

がその筆頭でしょうね

星にちなんだ料理

七夕では天の星を眺めて楽しみます。それはもちろん織姫と彦星の物語からきているわけですし、この時期の星空が純粋にきれいだから、という意味もあるかと思います。

そんなロマンティックな行事が七夕ですから、食べるものも星にちなんだものを食べたいですよね。

食材でいえば「オクラ」などが星形の断面として親しまれていると思います。星形のパスタ(スッテリーネ)などもありますから、食べてみてはいかがでしょう?

そして星形の食べ物と言えば「金平糖」!

もともと星を模したお菓子である金平糖を、食べないわけにはいきませんよね!

そうめん

七夕でそうめんを食べるという習慣は、どれくらい有名でしょうか?

なぜ七夕でそうめんを食べるようになったのかは諸説ありますが、有力なのをいくつか挙げてみると、

長い食べ物は縁起がいいから。
見た目が天の川のようだから。
織姫がおる織物に使う糸のようだから。

ということのようです。どれもその通りだなと思えますが、じつは、そうめんである理由はもう一つあります。それは、次にご紹介する食べるべき食べ物に由来しているからです。

麦縄

麦縄とは縄のような形をしたお菓子の事。

もともとは中国のお菓子である「索餅(さくべい)」が日本に伝わってきたものです。

小麦粉などで作った生地を縄状に編んで揚げたもので、三つ編みのかりんとうのような感じ。

麦縄は今でも売っているところがあるみたいですが、なぜこれが七夕で食べるべき食べ物なのかと言えば、

七夕で食べるべき食べ物「そうめん」のもとになっているのがこの麦縄(索餅)だからです。

七夕でそうめんを食べるようになったのは室町時代ごろから。それ以前はそうめんではなく、この麦縄を食べていたのですね!

同じ材料で違う作り方をしたのがそうめんと麦縄だとも言えますから、なるほどです。

当たり前に七夕でそうめんを食べると思っていましたが、その理由にはこんなルーツがあったのですね。

そうめんとひやむぎの違いは?

ところでそうめんと聞いて気になるのが、ひやむぎの存在ではないでしょうか?

そうめんとうどんは何となく違う食べ物のように思えますが、そうめんとひやむぎの違い分かりますか?

ここからはそうめんという食べ物についてひやむぎと比較しながら掘り下げていきたいと思います!

由来から見るそうめんとひやむぎの違い!

まずは由来からその違いを見ていきます。

そうめんの由来は先ほどお伝えした通りです。

中国の「索餅(さくべい)」が「素麺(そうめん)」になりました。

ではひやむぎはと言えば、成り立ちは室町時代と、そうめんとだいたい同じころになるようです。

当時、うどんはすでに食べられていましたが、熱い季節に美味しく食べられないものかと考え、うどんをさらに細く切った麺を茹でて冷やして提供したものがひやむぎの始まりとされています。

当初は切麦(きりむぎ)と呼ばれていましたが、冷たくして食べることが主流になると「冷麦(ひやむぎ)」と呼ばれるようになったようです。

このように、由来から見るとそうめんとひやむぎは全く別のものだったことが分かります。

作り方から見るそうめんとひやむぎの違い!

由来を見てもらえばわかるように、もともとそうめんとひやむぎは作り方が違います。

素麺は油を含めて柔らかくした小麦粉の生地を手で延ばして麺状にしたもの
冷麦は小麦粉の生地を薄く延ばしてから細い麺状に切り出したもの
ということになりますね。
しかし現在では機械で製造してしまうのが主流のため、その作り方に違いはあまり見られないようになってしまいました。
それでも、手延べで作られる場合は、
そうめんは糸状に伸ばし、ひやむぎは板状に延ばしたものを線状に切る。
という分け方は今でもあるようです。

規格から見るそうめんとひやむぎの違い!

ここからは、歴史や作り方などではなく、決まり事として定められている「規格」からそうめんとひやむぎの違いをみていきます。

まず、機械製造されたものに関して言えば、これには厳密に規格があり、

そうめん   太さが1,3㎜未満
ひやむぎ   太さが1,3㎜以上~1,7㎜未満
うどん    太さが1,7㎜以上~3,8㎜未満

という感じになっています。実はもう少し細かい決まりがありますが、だいたいこんな感じです。つまり、太さの違いがそうめんかひやむぎかの違いになるってことです。それだけなんですね~。

また、手延べの場合は、もう違いは存在しません。

1,7㎜未満の太さであれば、そうめんでもひやむぎでも、どっちでもいいってことになっているみたいです。
確かに見た目も食べ方もほぼ同じですから、もうどっちでもいいやって感じになるのは分からないこともないですが、由来や製造方法がもともとは違っていたのに、一緒にされてしまうのはなんだか違うような気もしますねぇ。

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