自炊をするメリットと言えばお金がかからないこと。
かどうかは分からないよー、という話は「本当に節約になるの?」でお話ししましたので、ここではその先の話をしたいと思います。
節約であるかどうかは別の話として、自炊にかかるお金の話。
自炊と外食、かかる金額の差は?
自炊にかかるお金
まずは自炊にかかる金額を考えてみましょう。
案外食材にかかる材料費だけでしょと考えている人もいるかもしれませんが、実はいろいろとかかるんですよ。
当然材料費
言った通りまずかかるのは材料費ですよね。買い物して、食材にかかるお金のことです。この材料費に関しては自分の努力次第でいくらでも安くできる部分でもありますが(「買い物を上手にするコツ」で解説)、このブログのコンセプトに照らし合わせるのであればそこまでの労力は使わない前提ですので、一般的な普通の値段がかかるのを前提として話を続けます。
材料費にも実は2種類の材料費が存在し、
- 調味料や食用油などの固定材料費
- 作る料理によって変わってくる野菜や肉などの変動材料費
となります。
1に関しては、一度用意してしまえば、そうそう使い切るものではないのでなかなか消費することはないですが、特に初めて自炊を始める人は、何を作るか考えるよりも前にまず用意しないといけないものなので、少しお金がかかることになります。また、市販されている調味料は無数にありますから、あまり使わないような物を買ってしまうと気付いたら消費期限切れで捨てる、なんてことにもなりますから注意が必要です。
2に関しては、作る料理ごとに必要な材料費ですから、毎回の自炊にかかってくるお金です。調整が効き、計算すれば使い切ることが可能なので、通常の値段で買うにしても、ある程度出費の調整ができる項目ですね。ただし安いものだけを買ってしまうと栄誉のバランスなどが偏ってしまうこともあるので、慣れないうちはレシピ通りにやる方や良いです。
これら2種類を合わせて材料費です。自炊にかかるお金の中で大きく占める要素なので、逆を言えば、節約できれば大きい効果が得られる項目です。
調理器具代は最初だけ
自分の家で料理をする際、当然ですが自分で調理器具を用意しなければなりません。一度そろえてしまえばその後に買い足すことはほとんどない出費ですが、使わないものばかり買ってしまうと出費がかさむうえにもったいないです。フライパンと雪平鍋は必須として、それ以外には自分の使うものだけを選びましょう。
悩まずに済む調理器具選びはこちらでご紹介しております。
水道光熱費も無視できない
料理をしていれば、やはりこのインフラ代は外せません。使い方にもよりますが、自炊していなかった時と比べて出費が大きくなるのは間違いありません。ただ、そこまで過大になるはずはないので、もしかかりすぎだな、と思ったときは、調理工程で、水道光熱の節約にも気を配ってみましょう。
自炊にかかるお金はこんなところでしょう。やはりどの項目でも言えることですが、節約しようと思えばできるので、一概にこのくらいかかるとは言えないところですね。
外食にかかるお金
次に外食、飲食店でかかる金額を見ていきましょう。自炊も外食も同じ料理なので基本的には似てますが、飲食店だからこその出費もあります。
それら出費からねん出されたものが販売価格になっていきます。
材料費は30%
自炊と同じく当然かかるのが材料費です。
固定材料費や変動材料費の内訳も同じですが、決定的に違うのは材料を買う相手です。
そもそも食品の流通を簡単にまとめると
生産者
↓
卸売り
↓
仲卸売り
↓
小売り
↓
消費者
という構造になっています。下に行くほど商品価格は高くなる傾向にあります。
その中で、私たちは消費者なので、スーパーマーケットなどの「小売り」で食材を買うことがほとんどです。しかし飲食店の場合、「仲卸」や、もしくは直接「卸」から仕入れることが多いです。なので当然食品を安く仕入れることができるのです。しかも大量に購入すればさらに安くなるので、材料費は自炊に比べると大きく安くなります。
商品価格に対して多くても30%を基準にしている店舗が多いので、材料費が安くなれば商品価格も安くなります。
人件費は30%
店舗で人を雇っている場合はこの人件費が発生します。バイトなどには給料を払わないといけないので、そのお金がどこから出るのかと言えば、もちろん商品を売った時の収入からになりますよね。つまり、商品価格には人件費も含めなければならないということです。どの程度人を雇っているかにもよりますが、商品価格に対する割合は変わりませんので、材料費と同じく人を雇っていなければそれだけ商品価格は下がるということです。
家賃などの固定費は20%
固定費は、価格が変動しない要素です。なので、この要素が原因で商品価格が変わることは基本的にはありません。商品価格に対する割合は20%ほどが適正です。ただし、店舗の売り上げによって、固定費の変動はなくてもこの割合が変わってしまいます。
100万売り上げているときに20万の固定費は20%ですが、
80万売り上げているときの20万の固定費は25%になってしまいます。
このように、売り上げの低下によって固定費が圧迫する場合は、商品価格に反映され、上がる場合もあります。
ただし、逆に店舗が「持ち家」である場合、家賃が発生しませんので、その分商品価格が安くなる傾向があります。
めちゃくちゃ安い価格でランチなどを売っている昔ながらの定食屋などは、これに当てはまる場合が多いです。
水道光熱や消耗品費は10%
これに関しては自炊と全く同じですね。使った分だけお金がかかる部分です。飲食店も、できるだけここにお金がかからないように常に節約を心がけている部分です。水道使いすぎてお金使っちゃったから商品価格上げるね、なんて理屈は誰も許しませんからね。
利益は結局10%以下
必要な経費だけを商品価格にして反映してしまうと、儲けは出ません。
道楽や趣味で飲食店を経営しているならまだしも、普通に考えたら利益を出さなければ経営している側は普通の生活ができません。ですので、この部分は正直外せないと思います。ここがないとつまるところ飲食店は「ボランティア」になってしまいますので。まあ、どのくらいの利益率にするかは飲食店次第でしょうが、10%くらいはないと厳しいですよね。
こうして飲食店の商品価格は決まっていきます。
例えば1000円のランチの価格の中には、こういった内訳が隠れているのです。
結局どっちが安いのか?
自炊にかかる費用と飲食店にかかっている費用、こうして見比べてみて、では一体どっちの方が安いのかと言えば、それはもちろん「自炊」なんですが、でも、そうとは言えない場合もある、といった程度でしょうか。
上でも述べたとおり、自炊にかかる費用は結局は自炊する人の目標値や努力したいな部分が大きいですし、
飲食店も、上で挙げたのは基本であって、すべての飲食店がそれにのっとっているわけではありません。家賃がかからず趣味なので利益もいらない、ってお店は、材料費が自炊よりも安い分、もしかしたら自炊するよりも安くなっている可能性もあります。
それでも、大きな目で見れば自炊の方が安い、という結論です。
断然自炊の方が安いと思っていた人はがっかりしましたか?
でも、何度も言いますが、自炊はただそれをしているだけで節約にはなりますし、努力次第でもっともっといくらでも安くなります。
手間をかけず楽に自炊をしたい人はその方法を選べばいいし、
なにがなんでも安くしたいって人は、そこに努力してみるのもいいかと思います。
このブログではどんな方にも対応できるように随時記事を更新していますので、ぜひ参考になる記事があれば目を通してみてくださいねー!
「自炊が楽しくなる話」一覧はこちら。
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