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野菜の皮は栄養満点だけど…食べられる?食べられない?

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自炊が楽しくなる話

皆さんは野菜を食べるとき、皮はどうしていますか?

おそらくほとんどの人が剥いているのだと思いますが、それって本当に剥いた方がいい野菜ですか?

最近の栄養学では、皮近くにこそ貴重な栄養が含まれているというのは常識的な話です。

果たして野菜の皮は剥いた方がいいのか剥かない方がいいのか、今回はそんなお話。

野菜の皮はどうすればいいのか

野菜の皮って、そもそも食べれるものなのかどうか、わからない人もいるのではないでしょうか。分からないから、とりあえず剥いておく、って場合も多々あると思われます。

実際のところ、どうなんでしょうかね。

野菜の皮は、食べられるのか?

もし野菜の皮に毒があったり、とてつもなく不味い味だったりしたら、迷う必要もなく剥いて捨てちゃえばいいだけです。

では実際にどうなのかと言えば、ほとんどの場合はそんなことはない、と言えます。

ちょっと煮え切らないですよね。はっきりしませんよね。でも、そうとしか言いようがないのだからしょうがないです。野菜によっては全く食べても気にならないものもあれば、ジャガイモのように毒が含まれている場合もあります。また繊維質すぎて食べるのには向かなかったりします。

なぜそんな風にいろいろな皮が存在するんでしょうか。

そもそも野菜の皮ってな~に?

ひとことで野菜の皮と言っても、野菜ぞれぞれで色も形状も全然違いますよね。そもそも野菜の皮って何なんだと思いますか?

野菜の皮とは、簡単に言えば外環境から自分を守る防壁です。

日光や土、または虫によるダメージ、物がぶつかったときなどのダメージなど、様々な環境から自分を守るため、野菜に限らず植物は表皮を固くします。それがいわゆる野菜の皮です。

そんな、環境への防壁であるのが野菜の皮ですから、当然、どんな環境に置かれているかによってその特性が変わってきます。

非常に日光の強い場所で育つ野菜ならば、水分を失わないために分厚くなったり。

強い風や虫から身を守るため、傷がつかないように硬くなったり。

硬い土の中で育つためには、土を押し分けられるように根を増やさなければならないかもしれません。

逆に柔らかい土で育っていれば、たいした外敵もなく薄く柔らかい皮のままで育つかもしれません。

というように、野菜の皮は育った環境でいろいろな特性に変わっていくんですね!

だからどうしても、食べられたり食べられなかったりの、いろいろな皮が出来てしまうんです。ご理解ください。

しかしそんな難儀な野菜の皮ですが、外環境から自分を守るためにわざわざ作り上げた防壁ですから、つまり野菜が持っている栄養も、皮に多く蓄積されているということでもあります。

皮は野菜の努力の結晶

純粋に考えて、柔らかい自分の身体を固くするわけですから、それだけその部分に力を入れているということで、栄養も多くなるということでもあります。

また、皮の部分は最も表面であるため、日光などから取り入れられる栄養も存在します。

皮を固くしているのは太くなった繊維です。つまりそれは食物繊維を多く含んでいるということです。

野菜には栄養が多く含まれているという理由には、このように野菜自身の生きていくために培った努力が実をむすんだ結果なのですよ!

自炊においてはほぼ剥く必要はない

なので、せっかく野菜が頑張って作った栄養を多く含んだ皮、食べてあげた方が野菜にも優しいってものだと思いませんか?

飲食店であれば、見た目や味にこだわらないといけないため、状況的に剥かなければならない場合もあるでしょう。

でも、自炊は違いますよね。

自炊はあくまでも自分のため、自分たちのために作る料理です。となれば、多少の見た目の悪さや味の違いは気にせずに、野菜の皮を料理に取り入れることは可能なはずです。

しかも、自炊においては野菜の皮を食べるというのはとてつもなくメリットだらけなのです。なぜなら

皮を剥かないことで食べる量が増えゴミも減って、経済的にも環境的にも節約になる
皮を剥く手間が省けて料理が簡単になる
皮にある栄養を取り込むことで健康的な料理になる
と、まさに自炊をするときには必要不可欠な要素がたくさん詰まっています!
食べられる野菜の皮であれば、ぜひとも自炊では取り入れて食べていきたいものです。

じつはブログのレシピを作るときも

当ブログのレシピにおいて、人参の皮をむくとか、大根の皮をむくとかいった指示は一切していないことにお気づきでしょうか。

じつは、私がブログの料理を作る際も、ほとんど野菜の皮は剥いておりません。それは上で述べたような理由があるのですが、だからといってこれは強制することではないとも思っています。皮は、食べられると言っても、多少なりとも匂いが強かったり硬かったりしますから、どうしても嫌な人もいるでしょう。自炊であれば見た目や多少の味に妥協できるとはいえ、嫌なものを食べてほしくはありません。

ですから私のレシピでは、特に皮については触れず、そのままでも剥いてもどちらでもいいようにしているんです。

野菜別・皮の食べ方

では一体何の野菜の皮は食べられて、どの野菜の皮は食べられないのか。

特に身近な野菜たちから取り上げてい分類していきましょう!

玉ねぎの皮

こちらは正直食べられません。毒なありませんが、純粋に食感が悪すぎます。繊維が硬質化しすぎていてとても食べられるものではないです。

人参の皮

人参の皮は、食べられます。むしろ、もともと皮の薄い人参は、泥などを洗い落とす時に本来の皮は削れてなくなっている場合もあります。土などで汚れていない人参はぜひとも皮のまま食べたいところですね。ただ、泥などが付いているかもしれないのでちゃんと洗ってくださいね。

じゃがいもの皮

基本的には食べられます。ただ、これは有名な話ですが芽の部分には「ソラニン」という毒素が含まれています。大量に摂取すると腹痛などを引き起こしますので、しっかりと取り除かなければならない毒素です。そして基本的には芽の部分にあるソラニンですが、日の当たるところで育ったり長期保存されていたりすると、皮の部分にもソラニンが回ってしまうので、その場合はしっかりと取り除いて食べなければならないので気を付けましょう。緑色になっているじゃがいもは要注意です。

大根の皮

大根の皮は食べることができます。特にルチンという栄養が皮に集まっているので、できれば食べた方が良い皮です。また大根の皮は天日干しなどして加工すると違う食べ方もできるので、食べやすい皮でもあります。

ピーマンの種

皮とは違いますが、ピーマンの種やワタの部分も食べられるし食べた方がいい部分です。ピーマン独特の香りや苦みを演出している「ピラジン」という成分は血液をサラサラにする効果があり、これが種やワタに多くあります。他にもカリウムやカプサイシンも種やワタにあるので、ぜひ食べておきたい部分なんです。煮込んでしまうとあまり食べるときにも気になりません。

レンコンの皮

レンコンの皮は、食べられます。しかも味も食感も取り立てて不味いことはなく、ただ一つ見た目が悪くなるということだけが皮を剥く理由となります。ですから、できるならば食べた方がいい皮です。

里芋の皮

里芋の皮は、残念ながら食べるには適さない皮です。そのままではけばけばしていて硬いのでちょっと残ってしまいます。ただ、やり方によっては食べることができるようになります。たわしでこすって食感の悪い部分だけを削り取ってしまえば薄皮が残り、そうすると食べても美味しくいただけるようになります。また皮を油で揚げてチップスにしても美味しくいただけます。皮の部分にしかない栄養も多くあるので、ぜひとも試したい方法ですね。

カボチャの皮

見た目的にも手触り的にも硬くてごつごつしているので食べられないと思っている人もいるようですが、普通に食べることができます。火を通さないと固いですが、それは身の部分も同じ事なので(生で食べられるカボチャは除く)、ようは食べられるということです。ただ、汚くなっている部分はそぎ落としましょう。

ごぼうの皮

これは絶対に剥かない方が良い皮です。灰汁が強いためしっかりと剥いてしまう人もいますが、ゴボウの美味しさは皮にあると言い切れるほど皮から味が出るので、剥かないようにしましょう。泥などで汚れていることが多いので、たわしなどでこすって汚れを落とす程度にしておけば大丈夫です。

ブロッコリーの茎

皮ではありませんが、ぜひ食べた方が良い部分です。表面の筋張った部分は固くてちょっと食べずらいですが、うまく工夫すればすべて食べることもできます。栄養も豊富です。

ただししっかりと洗うこと

皮を食べるにしろ剥いてしまうにしろ、野菜を食べるときはしっかりと洗うように心がけましょうね。

農薬を理由に皮を食べない人もいるが

昔は日本には野菜の皮をむくという習慣はあまりありませんでした。漬物の野菜の皮は剥きませんよね?

でもいつのころからか、美味しさを求めたり、そして農薬の心配をしたりして野菜の皮は剥くようになりました。

確かに野菜に農薬が付いていたらあまり食べたくないなと思うのは分かります。

しかし正直、万が一にも食べられないほどに農薬が皮に付いている場合、剥いたところで実の部分も農薬に汚染されている可能性が非常に高いです。皮を剥こうが剥くまいがそんな野菜は食べられないのですよ。

ですが今の時代、少なくとも国産の野菜においてはそのような野菜が出回っていることはほぼないと思っていいでしょう。

もちろん多少の農薬を使っている場合もありますから、皮を剥くにしろ剥かないにしろ、しっかりと野菜を洗うことは基本中の基本ですから気を付けておきましょうね。

そのままでは食べられない皮にも使い道はある

食べられない皮にだって栄養は含まれています。むしろそのままでは食べられない皮にこそ栄養が詰まっているとも言えます。

でも食べられないんだから捨てるしかない?

いいえ、待ってください。

食べられない皮にも使い道はあるのです。

それが「べジブロス」という使い道です。

ベジ=ベジタブル(野菜)

ブロス=出汁(だし)

を繋げた造語で、その名の通り、野菜の皮や普通には食べられない部分を集めて煮出した出汁のことです。

この方法により皮に含まれている栄養をしっかりと料理に転用することができ(加熱により壊れる栄養を除く)、しかも、野菜の味がしっかりと出るので美味しく利用できるという、一石二鳥な方法なんです!

作り方は簡単で、野菜の皮やクズを冷凍して取っておいて、ある程度集まったらお湯で煮出すという、至ってシンプルな方法。これだけで栄養も出汁も手に入れることができるんですから、出来るなら実践したい方法ですよね。

結論。食べ方次第で野菜の皮は全て食べられる

どの程度まで野菜の皮を利用するかは、皆さんにお任せします。

でも、やり方次第では野菜に捨てるところは無くなるのだということは覚えておいてくださいね。そのうえで、自分の自炊生活のリズムに合った方法で、野菜を利用してもらえればと思います。

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