今日の食事は栄養バランス悪かったなぁ。
なんて思うことありませんか?
朝食パン一枚、昼はファストフードのハンバーガー、夜はカップラーメンとライス、なんて一日を過ごしたらさすがに思いますよね。
一般常識として、食事にはとるべき栄養があり、その栄養を取らないと人間は生きていけません。人間は生きていくうえで必要な栄養を自分の力だけでは作り出すことができませんからね。
摂取する栄養のバランスが悪いと、当然生きていくうえでも支障が出るようになり、病気になったり身体能力が落ちたりします。だから、食事のバランスが悪いと自分でも感じた時、大袈裟に言えば命の危険すら感じるわけですよ。上で挙げた食事例なんて特にですよね(笑)
でも、ちょっと待ってください。
その食事、本当にバランスが悪いと言えますか?
そもそもバランスの悪い食事って何ですか?
今回はそんなお話。
栄養バランスの話
摂取すべき栄養とは何か
まずは基本的な情報から並べていきましょう。
栄養とひとことで言っていますが、その栄養とはいったいなんのでしょうか。
皆さんも、学生の頃に習ったこともあるでしょう、食事における栄養とは、大きく分けて五大栄養素と呼ばれています。何だったか覚えていますか?
タンパク質
脂質
炭水化物
無機質(ミネラル)
ビタミン
が、正解です。
医学や栄養学は急速に発達していて、現在体に良いとされている栄養素は、この五大栄養素の枠に入りきらずに七大栄養素と呼ばれることもありますが(こちらは後で説明します)、栄養の基本であるこの五大栄養素は変わっていません。ちなみに昔は無機質と呼ばれていたものは今はミネラルって呼ばれているらしいですよ?今っぽいですねぇ。
知っているとは思いますが、ここでは少しそれぞれの栄養素と主な食品を紹介しておきますね。
タンパク質
タンパク質は、体をつくるための栄養素です。血や肉などになるもので、特に貧血気味な人や、マッチョな体づくりを目指している人にはなじみ深い栄養素かと思います。また、子供などこれからどんどん体が成長する人間の体を作っていく要素ですので、超重要です。
タンパク質は分解されるごとに名前を変え、ペプトン→ポリペプチド→アミノ酸、となります。全てがこうなるわけではありませんが、基本と考えてよいでしょう。アミノ酸には種類があり、人間の体では作り出すことができないアミノ酸を必須アミノ酸と呼んでいます。覚える必要はないですが、覚えておくと雑学にはなりますね(笑)。
主な食品は、
肉、魚、卵、乳製品、大豆製品
辺りが有名で、手軽です。
脂質
これは読んで字のごとく「あぶら」ですよね。体を構成する栄養、というよりは、構成された体を活動させる栄養、という方がイメージ的には分かりやすいかもしれません。当然ですが、体を活動させる以上に摂取してしまうと、必要以上のエネルギーが体にたまってしまうので、それが脂肪となって表れるのですね。ただし勘違いしないでほしいのは、体を活動させるというのは、運動だけでなく、頭で何かを考えたり、純粋に生きるということにもエネルギーを使うので、燃料切れという状態は絶対に避けなければなりません。脂肪は使わずに余ったエネルギーではありますが、言い方を変えれば燃料の貯蔵タンクでもあります。活動にみあった燃料の貯蔵も必要なことですよね。
主な食品は、
動物の脂、植物の油、胡麻、牛乳
油分がありそうなものはたいてい脂質がありますね。
炭水化物
脂質と同様に体の活動に必要なエネルギーです。ただ、昔は炭水化物には「糖質」と「食物繊維」が両方とも含まれていましたが、現在は「食物繊維」を別の栄養素と考えることが多く、炭水化物と言えば糖質を指す場合が多いです。脂質と同じ働きをする炭水化物ですが、何よりも重要なのは「脳」の活動に多く使われるということ。糖質がなければ脳は活動できないということです。大事ですねー。
でも、摂りすぎると糖尿病などにもなりかねないので、摂取量のバランスが難しい栄養素ですね。最近では低GI食品(糖質の吸収率が悪い食品)が注目されていて、糖質を取りつつも急激な吸収を避け糖尿病などを防ぐ方法もあるみたいです。
主な食品は、
ごはん、パン類、イモ類、果物、砂糖
主食や甘いものは炭水化物ですね。
無機質(ミネラル)
一般に無機質と言えば、生物でないもの全般を指しますよね。栄養で言う無機質というのも似たようなことなのですが、石とか土を食べるわけではないので、ちょっと説明が難しいですね。分かりやすいように言うと、
有機物である人間では作ることができない無機質だが、生きていくうえでは必要な無機質がある。それがミネラルと呼ばれる、と言ったところでしょうか。
有名なところはカルシウムとか鉄とかですよね。
体は鉄ではできていないので、体をそのものを作る栄養にはなりませんが、ただし、他の栄養を助けたり、血液の材料とかになったりしますし、カルシウムは言わずもがな骨ですよね。
他にもリンやカリウムなど、正直よく分からない栄養が勢ぞろいしているのがミネラルたちですね。一番食事では補完しずらい栄養ともいえるのではないでしょうか。
主な食品は、
海藻(Ca、Mg)、牛乳(Ca)、胡麻(Mg、P)、果物(K)、レバー(Fe)
これを食べればミネラル大丈夫、という食品がないので、意識しても全部食べるのは難しいですね。
ビタミン
ビタミンは、無機質と同じく体内ではほとんど合成ができない栄養素です。不足すると欠乏症となって、様々な病気を引き起こしてしまいます。不足するとまずいのは他の栄養も同じですが、消費されやすく、常に補給していないと欠乏になってしまいますので注意が必要です。
ビタミンには脂溶性と水溶性の2つがあり、その性質の通り吸収のされ方が違いますから、当然料理法で摂るビタミンを分けなければならない高等テクが必要になりますね。脂溶性ビタミン(A,D,E,K)は、料理しやすく摂取しやすい一方で、大量に摂取して過剰症になりやすいので注意。逆に水溶性ビタミン(B群,C)は料理法を選ばないと全て調理過程で無くなってしまうので食べ方に工夫が必要です。水溶性なので、摂りすぎた分は排泄されてしまうので過剰の心配はないんですね。
主な食品は、
脂溶性ビタミン
レバー(A)、ウナギ(A、E)干し椎茸(D)ピーナッツ(E)
水溶性ビタミン
豚肉(B類)、緑黄色野菜(B類)、果物(Ⅽ)
身近な食べ物が多いので、食べ方の工夫さえすれば、しっかりと摂取することができるでしょう。
7大栄養素とされることもある
上記の栄養素に加え、
食物繊維
フィトケミカル(アントシアニン、イソフラボン、リコピン、等)
が要素として付加されます。これはもう最近の研究により新しく追加された栄養です。とはいえ、今まで誰も摂取してこなかった栄養というわけではなく、食物繊維は炭水化物として、フィトケミカルもビタミンなどを摂取するときに自然と摂取していた栄養です。そんな栄養が、研究により重要な要素と認められ、栄養としてのランクを上げたということですね。
もちろんこれらも摂取するに越したことはないですが、五大栄養素を取るのも難しいのに、七つも取らないとと考えると大変難しいでです。よほど体に異常がある場合でない限りは、ここまで考えなくてもよいのではと私は考えています。自然に摂取出来ればそれでよいのです。
摂取する栄養、バランスのとり方
さて、食事ではこれらの栄養素をバランスよく摂取しなければならないわけです。
でも、これらすべてを摂取するための食品を、いちいち一食ごとに考えて、しかもいろいろな料理として考えるのは非常な手間です。毎日そんなことを考えている時間もないという人も多いでしょう。
そこで、私がおススメしたいのが、
一週間で一つの食事として考える。
です。
そもそもなぜ「一日」でなければならないのか。
確かに人は基本的に朝起きて夜に寝ての一日をサイクルとしていますので、それに準じた栄養の取り方は推奨されるべきでしょう。しかし、それが難しい人にまでそれを押し付けるのは乱暴だと私は考えます。
無理してやることで生活にひずみが出てしまうと元も子もないではないですか?
だったら、考え方を変え、一週間で必要な栄養を摂取すると考えてみてはどうでしょう?
時にはジャンクフードに偏る日が出てきてしまっても、それを補う食事の日を作ればよいのです。
無理に毎日栄養を取ろうとして、結局長い間うまく栄養が取れなくなるよりも、一週間で無理なくそれぞれの栄養を取れれば及第点ではないですか。
もちろん、毎日必要な栄養を摂れるに越したことはありません。ですが、今の世の中みんながそんな風に余裕のある食事のとり方ができる人は少ないですよね。
だったら多少砕けた考え方をした方が、気持ちも楽になるというものです。まさに、このブログのコンセプトとも合致するんですね!
一週間という期間を押し付けるわけでありません。5日間でも、10日間でもよいと思います。とにかくある程度の決められた期間で必要な栄養を摂る、という考え方は、ありなのではないでしょうか。
自炊で栄養バランスを考えるのは難しい?
ここからは、このブログのテーマである自炊においての栄養を考察していこうと思います。
まず私の一週間レシピでは、そこまで栄養については言及していません。それは決して栄養を考えずに偏ったレシピを作っているというからではなく、楽しく自炊することを目標にしているこのブログにおいては、そこまで難しく考えて料理をしてほしくないというのがあるからです。
自炊はまず楽しむ。その先に、バランスの取れた栄養や、美しい見た目の料理があると思っていますので。
ですから、もし自炊するのにも慣れて、楽しくなってきたころ、このブログのレシピを見てみてください。全ての栄養を補完している、というわけではありませんが、なるべく多品目で栄養が偏らないように構成されていることに気づいてもらえると思います。
問題は、バランスを考えたレシピを誰もが簡単に作れるのかということですよね。
自分でレシピを作るとき、難しくないのか?と。
簡単に栄養バランスをとる方法は何なのか、それを少し考察していきましょう。
外食するときの栄養バランス
自分で料理をしないとき、それでも食べないわけにはいきませんから、外食をするという選択になります。そこで気になるのが外食時の栄養バランス。果たして、飲食店で提供されている栄養バランスは、どのくらい考えられていると思いますか?
答えは、ほぼ考えられていない、です。
普通の飲食店では、正直に言って、一番重視すべきは「味」となります。例えば「オーガニック」や「ベジタブル」「完全栄養重視」をうたっていて売りにしている店であればもちろんそういったことを重視しているでしょう。しかし、飲食店のたいていはそういった店ではなく、安い、美味しい、早いといったことを重視する傾向にあります。なぜならそれが一番大きいニーズだからです。中でも美味しいが重要で、栄養を重視することで少しでも美味しくなくなるのであれば、その選択肢は選ばれません。
一日分の野菜が取れる、といったうたい文句も、野菜の量はそれで摂れるかもしれませんが、実際のところ栄養バランスまで考慮されているかは微妙なところだと思います。
このように、もし外食でバランスの良い栄養を摂りたいのであれば、それを第一にうたっているお店に行く以外に方法はないと言えるでしょう。
自炊で摂る栄養バランス
さて、では対して自炊で栄養バランスをとる場合はどうでしょう。
これはもちろん前提として、自分で食材などを用意するわけですから、自分でどうにかすればどうにでもなる、ということもあるのですが、ここでは、どの程度らくに栄養バランスをとれるのか、を考えてみたいと思います。
自炊で大事なのは、いかに手間なく、そして安く、料理を作ることができるかが頭にくると思います。飲食店では絶対的な立ち位置にある「味」も、こと自炊においてはそこまで重視する必要のないことだとも言えます。もちろん美味しいに越したことはないですけどね(笑)
その条件で栄養バランスを考えることは、実はそんなに難しいことではありません。
幸いなことに「栄養価が高い=値段が高い」ということはなく、安くても栄養価が高い食べ物はいくらでもあります。むしろ安く済まそうと思えば思うほど、野菜が多くなる傾向すらあります。
最低限、例えば一週間のうちに肉と魚と野菜をバランスよくメニューに取り込めれば、あとは多少変になっても足りない栄養を補う食品を入れるのは容易です。
生姜焼きの付け合わせに、緑黄色野菜の付け合わせを添える、とかね。
自分で食材をコントロールできる自炊は、飲食店で外食するよりもはるかに栄養バランスがとりやすいと言えますね!
あとは塩分に気を付けて
栄養とは別に、塩分量も気にしたいことの一つですよね。こちらも飲食店よりもはるかに自炊に分があります。塩を使わなければいいだけの話ですから。
塩を使わずに美味しく作るポイントは、塩味以外の味で料理を美味しくするということです。
特におすすめは酸味とうま味!
これらをうまく活かせば塩を使わなくても十分美味しい料理が作れるでしょう。
栄養満点で美味く作って、健康的な自炊ライフを送りたいですね!
レトルトやサプリを使うのも賢い選択
どうしても自分で作る自炊だけでは栄養バランスが取れないというときには、迷わずに誰か何かの力を頼るのは賢い選択です。
もし難しいと感じたこちはうまくそういったものも活用してみましょう。
こちらでもそういったものを紹介しているので探してみてはいかがでしょうか。
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