アンコウは冬にしか食べられない貴重なお魚。そのアンコウからとれる肝で作る「あん肝」は、前菜として食べても、酒の肴で食べても、お寿司のネタとして食べても美味しい珍味ですよね。
ねっとりとコクがあり、甘みもあるあん肝は好きな人も多いのではないでしょうか。
でも、お店で食べるとそれなりにお値段もするし、量もあんまり食べることができませんよね。
だったらおうちで作っちゃいましょう!
おうちで簡単「あん肝」
作るのが難しそうなイメージのあん肝ですが、手順さえ覚えてしまうとその作り方は思いのほか簡単なんです。ポイントさえ守れば、お店で食べるようなとってもおいしいあん肝が作れますよ。
準備
アンコウの肝 300g
こちらが今回使うアンコウの肝です。
スーパーで買った冷凍ものの安いアンコウの肝です(笑)この量で300円でした。
ちなみに産地は「中国産」ですが、侮ることなかれ。海外産のアンコウの肝の中では、美味しい方の部類に入る産地です。写真の肝も、脂ののったオレンジ色の部分が多いですからおいしそうです。
ちなみに自分は国産じゃなきゃ嫌だ、という人は豊洲などの市場に行かなければほぼ手に入れることはできません。値段も相当張ることを覚悟しましょう。
総合的に考えれば、スーパーで売っているもので充分だと私は思いますよ。
合わせ調味料
水 50g
料理酒 50g
塩 2g
ラップ、アルミホイルを用意する。
作り方
アンコウの肝の下ごしらえ
最も重要な作業であり、唯一の手間のかかる作業です。これさえしっかりやればあん肝はおいしくなったも同然ですから、しっかりやりましょう!
・スジと血合いを取り除く。
見えずらいですが、表面にある血管のようなものが筋や血合いです。包丁の切っ先でひっかきながら取り除き、血合いは指で押し出して取り出しましょう。中の方の筋まで取ると肝が崩れてしまうので、見える範囲で可能な限り取り除けばよいです。
こんな感じで取り除いたら塩を表面にして、冷蔵庫で少し休ませましょう。10~20分くらいでよいです。
・薄皮を取る
流水で塩を流したら「薄皮」を取り除きます。アンコウの肝の周り全体に薄ーくついている皮です。これを取るのと取らないのとでは出来上がったときの舌触りにかかわりますので、しっかり取りましょう。
見ずらいですが、指でつまんでいるのが薄皮です。すごく薄いので、慎重に取りましょうね。
薄皮を取ったたらボウルなどにいれ、合わせ調味料に浸して30分~1時間ほど置きましょう。
・成形する
しっかりと水分をふき取り、ラップで成形していきます。
ラップを広げて、あん肝を少し手前の真ん中に置き、くるんでいきます。あん肝の中に空気が入らないようにぴっちりと巻きましょう。太さは3㎝くらいがちょうどよいと思います。
このようにしたら、キャンディーのように両端を持ちながらあん肝をクルクルと転がすと左右が絞れるので、その状態にしたさらにアルミホイルを巻いて、下ごしらえの完了です。
火入れをします
下ごしらえをしたあん肝は、蒸して完成します。
アルミを巻いたあん肝は、楊枝などで3か所ほど刺して穴をあけておきます。こうすると余計な脂が抜け、また火の通りが均一になります。この状態で蒸していきましょう。
蒸し器があればそれでよいですが、もしなくても、フライパンの真ん中にわっかにしたアルミホイルを置いて、その上に皿とあん肝を置き、皿の下まで水を入れる。この状態で蓋をすれば蒸し器になります。
中火にかけ、敷いた水が沸騰し始めたら弱火にして15分ほど蒸していきます。巻いたあん肝の太さによって火入れの時間は変わってきますが、やりすぎるとしっとり感が失われてしまうので、気を付けましょう。鉄串などを刺して、真ん中が熱かったら火が入っていますから、火を止めてそのまま余熱で10分ほどしっかりと火を通していきます。これで完璧に火が通ります。
あとは常温で粗熱を取ったら、冷蔵庫で一晩落ち着かせて、完成です!
自炊で作れちゃうあん肝は、自分の好きな分だけ作れて食べれるのが最高のぜいたくになります。
しかも、うれしいことにスーパーなどで買うあん肝は意外と安いので、節約もできてうれしい料理なんです。
少しだけの手間で最高のぜいたく、ぜひしてみてくださいね!
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